大橋浩・久保智之・西岡宣明・宗正佳啓・村尾治彦(編)『ことばとこころの探求』(開拓社, 2012)

稲田俊明先生記念論文集

本書は、日本英語学会会長で九州大学教授 (当時) の退職をお祝いして編集された記念論文集です。30名の英語学研究者がそれぞれの専門分野の立場から論考を寄稿しました。

英語のタイトルがついていませんが、英語論文も掲載されています。書誌情報は、Kotoba to Kokoro no Tankyu (Inquiries into Language and Mind: A Festschrift for Professor Toshiaki Inada on the Occasion of His Retirement from Kyushu University), ed. Hiroshi Ohashi, Tomoyuki Kubo, Nobuaki Nishioka, Yoshihiro Munemasa, & Haruhiko Murao. (Tokyo: Kaitakusha, 2012)としてください。

現代アメリカ英語に見る動詞convinceの変化

家入はこの記念論文集に、現代アメリカ英語を扱った”To convince someone to Do Something in Present-Day American English”を寄稿しました。書誌情報は以下のようになります。PDFでのダウンロードが可能です。

Iyeiri, Yoko. “To Convince Someone To Do Something in Present-Day American English”, in Kotoba to Kokorono Tankyu (Inquiries into Language and Mind: A Festschrift for Professor Toshiaki Inada on the Occasion of His Retirement from Kyushu University), ed. Hiroshi Ohashi, Tomoyuki Kubo, Nobuaki Nishioka, Yoshihiro Munemasa, and Haruhiko Murao, pp. 363-376. Tokyo: Kaitakusha. 2012. (Downloadable PDF)

動詞convinceがto不定詞を従える構文が、現代英語、特にアメリカ英語で増えてきているといわれます。本論文では、この変化をTIME Corpus、COCAの二つのコーパスを利用して調査し、その結果を論じたものです。類似の意味を持つpersuadeなどの動詞の影響も考えられますが、英語史全体における構文の変化の視点からも考察する必要があることにも触れました。受動態よりは能動態で、to不定詞構文の伸びが顕著に見られるようです。

収録された論文(その他)

この論文集に収録されたその他の論文をいくつか紹介させていただくと、

“Genitive of Dependent Tense in Japanese and Genitive of Negation in Slavic” (Shigeru Miyagawa)
「二重目的語構文と多重 wh 疑問文」 (大庭幸男)
「日常言語におけるレトリックの複合性」 (山梨正明)
「英語分裂文の焦点位置に生じる要素についての再考察」 (安藤裕介)
「与格構文の事象構造における2つのタイプの複合形態について」 (迫由紀子)
「挿入節と話法」 (古賀恵介)
「認知構文論による日本語の構文ネットワーク構造の分析」 (村尾治彦)
「カテゴリー化を促す2種のベクトル―― Real Mother と True Mother ――」 (山田仁子)
「英語の V-ing と Middle Welsh Verbal Noun」 (樋口万里子)
「初期近代英語の二重目的語構文に見る構文的特性」 (松元浩一)
「強意副詞 big time の発達」 (大橋浩)