中英語頭韻詩
Sir Gawain and the Green Knightやその他の頭韻詩
中英語の入門ではほとんどの人が Geoffrey Chaucer を読むと思いますが、一段落したら、Sir Gawain and the Green Knight に進んで、同時代ながらかなり雰囲気が異なる英語を楽しんでみましょう。ずいぶん読みにくいと感じるかもしれませんが、これは方言の違いによるものです。中英語が方言の時代と言われるのも納得できることだと実感するでしょう。
Sir Gawain and the Green Knightを含む写本は大英図書館のMS Cotton Nero A.x.と呼ばれる写本で、このほかにもPearl, Cleanness, Patienceという有名な頭韻詩作品を含んでいます。その著者が同一であるかどうかについては議論がありますが、一般には同一著者によるものという意見が広く受け入れられています。(ただし、研究者レベルでは異論あり)
University of CalgaryのGawain Manuscriptのページでは、Sir Gawain and the Green Knightを含む写本の画像をサムネイルの形で見ることができます。(本物はかなり色落ちしていますので、画像の方が分かりやすいという感じもします。)「コトバと文化のフォーラム」でも、大英図書館の公開画像の紹介ページで、Gawain Manuscript、すなわちMS Cotton Nero A.xへのリンクを張っています。
使用するテキストとしては、Sir Gawainの場合は、Sir Gawain and the Green Knight (ed. J. R. R. Tolkien, E. V. Gordon, Norman Davis)がお勧めです。辞書は、校訂版についているグロッサリーを利用するのがもっとも便利な方法ですが、汎用性の高いMiddle English Dictionary(オンライン版)を利用して読むことも可能です。
Piers Plowman
Piers Plowmanは写本の関係がとても複雑で、研究に使用する場合には、さまざまな注意が必要になります。しかし代表的な中英語作品ですから、一度読んでみる価値はあると思います。文学的な評価も高いです。
以下のサイトにやや専門的ですが詳しい情報があります。